技法の練習方法 

 皆さんはどのようにして、技法を練習していますか?
参考になるかどうか分かりませんが、私の練習に関する、思う事を書きたいと思います。

まず、新しい技法を覚えたとします。
その技法を何度か繰り返し、手に馴染みきらない状態で、鏡に向かいます。
手に馴染みきってから、鏡で確認すると、思わぬところに欠点が見つかる事があるからです。
鏡を見てある程度練習したら、次は“省略”をしていきます。
技法を覚えるとき、何個かの過程で覚えてしまいます。
「ここでこうして…こうやって…こうして…」って感じで。
例えば1つの技法を4つの過程に分けたとします。
その過程を少しずつ減らしていきます。
例えば、「右手でブレークを作る、ブレークを左手で保持する…」という所も、「右手でブレークを作り、左手で保持する」と言った感じです。

慣れてきたら、その動作に“デックを揃える動作”といったアクセントなども、加える事も出来き、自然に行えるようになるでしょう。

次は、その技法を、鏡を使っていろんな角度から見てみて下さい。
お客さんは正面にしか居ないわけではありません。
よく使う技法でも、いろんな角度から見る事によって、思わぬ死角を発見することがあります。

出来るだけ、死角対策も考えておいた方がいいと思いますが、死角を隠そうと、やたら横向いたりするのも考えものです。
よく耳にするのが、「その時は、お客さんに話かけて、その間に技法を行います」なんて話ですが、実際に演じてみると、とても話しかけることで、解決できることは少ないと思います。私の場合かも知れないが。
話しかけて、すぐにこちらを向く人もいれば、そうでない人も居ますし、話しかけられていない人は、演者の顔の方を向くとは限りませんし、返って演者の手元を凝視する人も居ます。
もし、その間に何かをしていると感じられると、お客さんは演者に対して不信感を持ち、距離が空く可能性もあります。

技法をいろんな角度から見て、死角対策をして下さい。
そこに拘り過ぎるのも、良くないのですが…。




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